よいところ

5月18日
お土産にいただいた焼酎と淡竹の夕食。
皮を剥いた淡竹は、米のとぎ汁で15分ほど下茹ですると、
孟宗竹の筍の先の部分のような柔らかさになって、とても美味しかった。

5月19日
友人から借りていた本を読み終えた。
前半を読んだ後バタバタしどおしで、ようやく腰を据えて後半を読むことができた。
アンリ・ルソーの代表作『夢』をテーマに、
倉敷の大原美術館からパリへと、時空を超えて広がるミステリーで、
次々に登場する名画をPCで検索し、観賞しつつ、読み進めた。

アンリ・ルソーの作品は、
彼の存命中には、
一部の先鋭的な芸術家や好事家を除き、いわゆる一般大衆には支持されないままだった。
「良きもの」「美しきもの」「価値あるもの」は、
そこに存在するだけで意味を持つはずなのに、
現実には、「それを評価する誰か」の存在が必要だ。
お庭の隅に、薔薇の花が四つ咲いている。
黄色が一つ、白が二つ、ピンクが一つ。
ぽかんと花を眺めながら、人間も、本当によいところがある、と思った。
花の美しさを見つけたのは、人間だし、花を愛するのも人間だもの。
~~~太宰治・著「女生徒」より~~~
自己評価(自己肯定感)の大切さについて語られることの多い昨今だけれど、
「他者を評価できる・肯定できる」こともまた、人間に与えられた大事な能力であり、「よいところ」なのだと思う。
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