決して失わない。
友人が亡くなった。
闘病を打ち明けられて3年5ヵ月。
「会いたいよ。お見舞いに行っていい?」と言った私に、
「必ず元気になって会いに行くから、待ってて。」と約束してくれた彼女の言葉を、お守りにしていたけど、叶わなかった。
新幹線、在来線と乗り継ぐ片道5時間の道中、
彼女と交わした言葉、彼女が教えてくれたレシピを思い返し、
彼女が大切にしていたご家族のことを考えていた。
太陽のような女性だった。
ご家族を、周囲を、いつも明るく照らし続けた人だった。
色付く木々に囲まれたご自宅で、ご主人と二人のお嬢さまに守られ、彼女は待っていてくれた。
「本人の希望で退院し、自宅療養している時に、娘たちと話をしていて、ふっと逝ってしまったんです。安心して、苦しまずに逝ったことを良かったと思っています。」
彼女の最期の様子を、ご主人が教えて下さった。
妹みたいに思っていた彼女の頭を撫でながら、「頑張ったね・・・」と伝えた。
お嬢様たちが、
「棺衣に何を着せてあげよう・・・って二人で考えて、一番のお気に入りを着せました。」
と、棺掛を持ち上げてくれた。
友人は、私とお揃いのセーターとチノパンを穿いていた。
おいとまして、最寄りの在来線の駅に着いた時には、
夕焼けが始まろうとしていた。
きっと彼女が数えきれないほど乗り降りした駅だ。
彼女が「またね・・・」と見送ってくれてる気がした。
今朝は、夢の続きで泣きながら目が覚めた。
カーテンを開けたら、優しい色の青空が広がっていた。
彼女が信心していた神道では、
【人は、亡くなると、家庭を守る守護神となる】
太陽みたいだった彼女は、そのまんま、太陽みたいな守護神になって、ご家族を守り続けるのだろう。
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