プライド

プライド








今日は、午前中、俳句の会に出席して、
午後はお墓参りをしてきた。



帰宅して、マンションの駐車場に車を停めたら、
向かい側のレーンに停まった車の傍に、小さな男の子が寝転んでいて、
傍に、赤ちゃんを抱っこ紐で抱えた若いお母さんが立って、
「頑張って。あと少しだよ~」と声かけしていらした。



お母さんが私に気づいて、「こんにちは。」と頭を下げられたので、
私も「こんにちは。」とお返事して、
男の子に、「頑張れ!」とガッツポーズしたら、
ちょっと驚いたような顔をして、男の子が飛び起きた^^



「幼稚園に行ってきたの・・・」と私に話しかけてくれた男の子は、
リュックを背負い、トートバッグも持っていた。


お母さんも、片手に買い物袋、片手にベビーバッグを下げていた。




「荷物、お持ちしましょう。」とお母さんの片腕から買い物袋を受け取ろうとすると、
「ありがとうございます。でも大丈夫です・・」と遠慮されたので、
「遠慮は無用ですよ♪ 私も年子を育てた経験があるので、よーくわかります^^」と言ったら、
「あ・・・ありがとうございます。」と、笑顔で荷物を渡して下さった。



男の子に、
「えらいね。おばちゃんがバッグ持ってあげる。」と言ったら、
強い目で私を見た。


「あ、そうか。お兄ちゃんだもんね。強いね。自分で運べるね。」と言うと、
小さく頷いて、しっかりした足取りで歩き始めた。



エレベーターまでご一緒して、バイバイしたのだけど、
その後も、今も、「えらいなぁ・・・」と、男の子の強い目を思い出している。



きっと、普段から、お父さんやお母さんに、「お兄ちゃんだから、頑張って」と言い聞かせられてるんだろう。

同じ歳の子が、甘えてお母さんに抱っこされたり、荷物を持ってもらったりする光景を目にすることもあるだろうけど、

「僕はお兄ちゃんだから・・」と、頑張ってるんだろう。



そして、時々、お母さんだけには甘えが出ることがあっても、
見知らぬおばあちゃん(私^^)の前では、【強いお兄ちゃん】の自分でいたかったのだろう。




亡き母が、一番親しかった友人に、
「私が一番大切にしているものはプライドなの。」
と、生前語っていたと、初盆の時に聞いて、


なるほどなぁ・・と、合点がいったことがいくつもある。



最後まで、ウエストゴムの着脱が楽なスラックスを穿かなかったことや、
車椅子での移動が難しい場所で「僕がおんぶしましょう。」という夫の提案を頑なに拒否していたことなど、
思い返すと、母の中で譲れぬものがあったのだろうと思う。



ここで甘えてしまうと、きっと自分を律しきれなくなる・・・という時に、
ぎりぎり自分を支えてくれるものがプライドなのかも知れない。



プライドなんて捨てちゃった方が楽だよ・・・っていう誘惑の声に抗っていられる限り、
人は強くいられるんだろうなぁ・・



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