世界
今日は、一歩も外出することなく過ごした。
次回の句会のための選句をしていて、助詞の使い方を間違って作句したように思い、
句会の先輩会員さんに質問の電話をしたら、
とてもわかりやすく解説して下さって、ほっとした。
私達の世代だと、電話をかけることを躊躇する。
電話って、「その時」の相手の時間を、否応なしに奪ってしまうから、
電話よりも、LINEやメールを選ぶ方が心易い。
けれど、私が通う俳句の会は、70代後半から80代の会員さんが中心メンバーで、
主な通信手段は手紙か電話だ。
電話をかけ、話す・・・という習慣を、久しぶりに取り戻した。
そして、「電話っていいなぁ♪」と開眼した。
文章にはない声のトーンが、相手の思いを直に伝えてくれる。
「それは間違っていますよ。」という否定の言葉も、
笑を含んだ声で言ってもらうと、
字面にはない優しさが加わる。
電話を切った後、LINEの着信音が続けざまに鳴った。
何事?とチェックしたら、南極へ航海途中のヘリコプター操縦士の友人が、数枚の画像とともに、年末の挨拶を送ってくれていた。
南半球の夏空のもと、日焼けした彼の笑顔を確認できて、嬉しかった。
人はただの何十億分の1ではなく 一人ひとりが世界なのだから 誰かと誰かが出会うということは 世界が世界と出会うことなのだ
浄土真宗僧侶の本田武彦さんの言葉だ。
今日の私ひとりの世界は、
年末大掃除を含む家事をして、俳句を選句して、・・・と、
自宅の中で完結する小さな世界だったけれど、
句会の先輩の世界と電話で繋がることで、
新しい学びがあり、
太平洋航海中の友人の世界と繋がることで、しばし遠い南の空と海を浮遊できた。
あの人・・・って誰かを思い浮かべる時に、
目に見える姿かたちよりも、その人の世界を思い起こせる人を友達と呼ぶのかも知れないなぁ。
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