降り積もる

降り積もる







8月5日




馴染の小料理屋さんで、この夏初めての鮎をいただいた。
選んでいただいたお酒は【伯楽星】。
東日本大震災後、宮城県柴田郡川崎町へ移転し製造を再開した新澤醸造店の純米吟醸で、甘さを抑えたフルーティーな味わいで、あっという間に一人で一合飲んでしまった^^;







私は、全ての動物性たんぱく質の中で、鮎の塩焼きが一番好きで^^、


父は、鰺の塩焼きが大好物だった。
そして、鰺の塩焼きには必ず豆ごはんが添えてあった。(おそらく父のリクエストだったのだと思う。)



鮎の塩焼きを食べながら、鰺の塩焼きを美味しそうに食べていた父のことを思い出して、
そうしたら、必死に鰺の塩焼きと格闘(?)していた上の弟や、下の弟が食べやすいよう、鰺の骨を外していた母の姿も思い出して、



あの日、食卓を囲んでいた家族5人が、それぞれ、「今」の記憶のまま、あの日に戻れたら、一刻一刻と過ぎていく時間の尊さに震えてしまうだろうと思った。
「人生は有限だ」と頭ではわかっていても、
「この日常はずっと続くものだ」と、つい錯覚してしまう。




当たり前すぎるくらいの毎日には、その日だけ一回だけの「思い出」が降り積もっている。

生きるって思い出なのだ。


~~~糸井重里さんのコラムより抜粋~~~




以前にも触れたけれど、
歳を重ねるにつれ、
「この日常はずっと続くものだ」と錯覚する頻度が減り、
「人生は有限だ」と、ちゃんと自覚できている状態がデフォになっていく。
それは、ありがたい年の功だ。



新雪を歩いた足跡みたいに、
二度と訪れない今日が、想い出になっていく。



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