優しい場所。
昨夜は、初訪問の小料理屋さんで夕食を食べました。
ウォーキングの途中見かけた大きな提灯と、その傍に置いてある年代物の三輪車(三輪車といっても、大人用の渋いものです♪)が気になって、
お店の名前をネット検索したら、「和服の女将が、手ごろな価格で、手の込んだ家庭料理を出してくれるお店」だと高評価で^^、
夫にプレゼンしたら、即採用!となり(笑)、お店の開店時間に合わせ入店しました。
6人掛けのカウンターと、小さな座卓が二つ置いてある小上がりだけの、小さなお店で、
カウンターの中から、眼鏡をかけた和装の40代くらいの女性が、「いらっしゃいませ。」と笑顔で迎えて下さいました。
「先ずは生ビールを。」とお願いすると、小さなお盆に三種類の突き出しが出されました。
春雨とキャベツの卵とじ、トマトとオクラとメカブの酢の物、板わさ、のトリオでした^^
春雨も、酢のものも、優しい味付けで美味しくて♡、
「美味しいです♪ 大きな提灯と三輪車に惹かれて来て良かった。」と言うと、
「そうだったんですね! あの提灯高かったけど、買って良かった~(笑) 三輪車は、私が足が悪いので、移動用なんです。」とおっしゃって、
「だから、申し訳ないのですが、お済みになったお皿は、お客様ご自身で、洗い場の棚へ運んでいただいています。」と、手を合わせられました。
ビールと突き出しをコンプリート^^した後は、夫は焼酎のお湯割り、私は、女将に選んでいただいた日本酒で、鮎の甘露煮をいただきました。
「ザラメは入れず、甘さ控えめにしています。」という女将の言葉どおり、
甘さ控えめで、手前の小皿に入った山椒との相性が抜群で、
頭から尻尾まで、全てふわふわに柔らかく、
史上最強^^の甘露煮でした♪
選んでいただいたお酒【限定大吟醸 地帆紅(じぱんぐ)】も、透明感のあるフルーティーな味わいで(2014年の SAKE COMPETITION で1位を獲得したとのこと♪)、
日本酒初心者の私にも、ちゃんと美味しさがわかるお酒でした。
ほどなく、30代前半くらいの男性が一人で入ってこられて、常連さんのようで、女将と和やかにお話されながら、「今日は一人なんで、ハーフポーションで♪」と、鉢盛のお料理を少しずつ召し上がっていました。
お話の途中で、「それは重たくない?大丈夫?」と女将を気遣う様子もあって、
女将の明るい笑顔は、訪れるお客様達の優しさに守られているのだろうなぁ・・と思いました。
以前、佐々木俊尚さんが、「良いお店の一番の条件は、客層が良いこと」だとおっしゃっていましたが、
常連さんと女将の優しい交流の波が、私達も包んでくれて^^、4人で色んなお話をして、
私は個人的に、女将から、「帯枕を使わない楽な帯の締め方」も伝授していただいたりと、
楽しいひと時を過ごしました。
帰り際、ステッキをついて見送って下さった女将が、
「こんな隠れ家みたいな店を見つけて下さって、ありがとうございます。」と挨拶して下さり、
女将の横で、常連の彼も、
「僕が言うのもなんですが(笑)、今後ともよろしくお願いします。次回は嫁さんも一緒の時にお会いできたら嬉しいです。」と言葉を添えて下さいました。
昔っから、歳をとったら、「ただいま」って行けるような馴染の小料理屋さんができたらいいな・・と思っていました。
そのお店では、カウンターに座って、ずっと飲んでこなかった日本酒を練習しながら^^、店主や、常連のお客さんとお話をして・・ って、ぼんやり想像して楽しみにしていました。
そんなお店の目印は、大きな提灯と、年季の入った三輪車でした^^
「ただいま」と暖簾をくぐったお客さんたちは、美味しいお酒と料理を楽しんで、
そして、皆でお皿を片付けて・・・
きっと、ただ一方的にサービスされるだけじゃなく、
自分も、臆することなく、自分の中の優しさを発揮できる場所だから、
より一層、心地良く感じるのかもしれないな・・・と思いました。
夫に、「もし私がいなくても、一人でご飯を食べに行けるところができたね。」と言うと、
「うん。」と嬉しそうでした♪
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