誰かをまるっと幸せにはできない。
昨日、空港で、『ほろよい読書』というタイトルの、お酒にまつわる人間ドラマを描いた短編集を買って、帰路のお供にしました♪
その中の一篇が、
ご主人のために美味しくて体に良い料理を作ることに熱心な奥様が主人公で、
実は、ご主人は、仕事だとか、付き合いだとか嘘をついて、週に2~3度、自宅近くの定食屋で夕食を食べていて、
「あそこで、ご飯を食べ、お酒を飲むと、疲れがとれてほっとするんだ。楽しみを奪わないで。」
と、ご主人から懇願されるものの、
それを奥様は許せず、ご主人は離婚を前提に家を出てしまう・・・というお話でした。
第三者目線では、
「安い定食屋さんに週に2~3度通いたいっていうだけの望みなんだから、通わせてあげていいじゃない・・・」
と、最初は思い、
いや・・・お料理自慢の奥様の立場からしたら、プライド傷つくんだろうなぁ・・・
と思い返し、
でも、
「この人を幸せにしたい」って思う気持ちが強いほど、
「私が一生懸命、心地よい場所を作ってあげたら、この人は幸せなはず・・・」って
思ってしまいがちで、
その自己過信が、不幸の種だったりするよなぁ・・・と、我が身に引き寄せて、ひやっとしました💦
ご主人からしたら、
「たったそれだけの願いを、『許せない』って、なんだよ。そもそも俺が自分の心を守るために、憩いの時間を持ちたいと思ってることに対して、なぜ、君が『許す』とか『許さない」とかジャッジするんだよ。」
っていう気持ちだろうけれど、
奥様は、きっと、純粋に悲しかったし、つらかったんだよね・・・T_T
「お前の力じゃ、俺を幸せにはできないんだよ。」
と宣言されたみたいで。
「私と過ごす夫婦二人水入らずの夕食より、あの定食屋を選ぶのね!」っていう怒りというより、絶望感かなぁ・・・
で、もう一回第三者目線に戻ると^^;、
比べられないんですよ、きっと。
夫婦団欒の時間・・・と、
定食屋で、「くそ~・・あのクソ上司め~~!」って、手酌でお酒飲みながら生姜焼き定食食べてる時間・・・って。
たまたま「食事」っていう同じカテゴリーだけど、全く別物だから。
だから、奥様は、何も自信を失くす必要はなくて、
ただ、自分自身のことだってちゃんとコントロールできない私が、自分以外の誰かを、まるっと幸せにできるほどの力を、持てるわけはないのだ・・ということと、
私じゃ全然力不足だから、あなたもあなたで、自分の機嫌をとってね・・・と、
ご主人の「自分の機嫌の取り方」を、尊重できれば、
お話はハッピーエンドになるはずだ・・・と思いました。
***
人生とは他人を満足させるゲームではなく自分を満足させるゲームだと気付けると世界が変わる。
***
という Testosterone さんの名言。
小説の中の奥様に伝えられず、残念です。
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