宝箱に入れた夜。

宝箱に入れた夜。








昨日は、以前、演奏を聴いて感動した87歳の現役プロベーシスト・井上博義さんのお店【Jazz in Mingus】へ行ってきました。




井上さんと【Jazz in Mingus】について、
井上さんと親交の深い中村梅雀さんが、ご自身の公式サイトで解説されているので、
そちらの一文を抜粋してご紹介いたします。



2013年
NHK広島放送局制作のドラマ『基町アパート』の撮影で
広島に滞在した
生のJazzが聴きたくて、知人に店を探してもらった

【Jazz in Mingus】
という、ベーシストがやっているお店があるという
妻の寿子と一緒に早速行ってみた

カウンターだけの小さなお店だった
素晴らしい音でJazzが流れている
チャールズ・ミンガスの大きな肖像画が飾られている
コの字型のカウンターの中にアップライトピアノ
そして美しいコントラバスが1本
「こんな狭い空間でライブもするのか…」

天井近くにはJBLのヴィンテージ物の大きなスピーカーが鎮座し、
壁の棚には数台のMcintoshの真空管アンプ数台が光を放ち、
重厚なターンテーブルが2台

デジタルでは絶対に聴けない、アナログの深み・艶・張り
密度の高い音がとても心地良い


それだけで、ただ事ではない雰囲気

そして、風格のあるマスターが一人で座っていた

これが
ベーシスト・井上博義さん
との出会いだった




↓こちらは、昨夜、井上さんにご承諾いただいて撮影した店内です。
大きなスピーカーも、Mcintoshの真空管アンプも、重厚なターンテーブルも健在でした♪






昨夜は、テナーサックス、ウッドベース、ドラムスのトリオで、ツーセットの演奏でした。

弦の震えまで見えるほどの近さで、
生音で届くビートにグラグラ揺さぶられて、

とびきり贅沢な時間を過ごしました。




演奏を終えた井上さんに、



「井上さんは、ウッドベースを持ってる姿が完成形で・・というか、ウッドベースも含めて、一つの生命体な感じがして、持ってないと、なんか足りない、不足してる・・って思ってしまいます。」



とお伝えしたら、



「それ、怒っていいのか、喜んでいいのか、どっちだろう・・」と苦笑いしていらっしゃいました。



そして、「ベースは指で鳴らしてるように思うだろうけど、実は腰で鳴らしてるの。この歳になると、腰にうまく力が入らなくなってきて、いつまで弾けるかなぁ・・って思うよ。」



とおっしゃって、



「でも、あなたは僕の歳まであと20年以上あるからね。楽しんで。
だけど、以前、体調を崩して、一度歌を断念した・・って言ってたでしょ。
何より体を大事にね。
僕は今、大切な人が大きな病気をしててね。本当につらい。
だから、あなたも、体を大切にして、ご主人のためにも。」



と、優しい目で諭して下さいました。




前回、飛び入りされたセッション会場で交わした会話を覚えていて下さったことに驚いて、

また、

演奏家としての井上さんの完成形から外れて、
一人の「夫」としての言葉を添えて下さったことを、とてもありがたく嬉しく思いました。



今の井上さんは、母が亡くなった時と同じご年齢です。


井上さんが「体を大切に」と言って下さったお気持ちと同じ思いで店を後にしました。

我が家から【Jazz in Mingus】までは少し距離があるけれど、
でも、井上さんが現役を続けられる限り、足繁く、完成形の井上さんに会いに行こうと思います。



最高にカッコいい87歳。




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